何年経っても、何度も何度も読み返している本があります。
今回は大好きなヴィンテージファッションのお手本にした本についてです。
中原淳一「おしゃれの絵本」
こちらはずいぶん前(15〜6年前?)に頂いたものです。
2003年に初版が発行。
中原淳一さんとは・・・
昭和初期、少女雑誌「少女の友」の人気画家として一世を風靡。
戦後1年目の1946年、独自の女性誌「それいゆ」を創刊、
続いて「ひまわり」「ジュニアそれいゆ」などを発刊し、
夢を忘れがちな時代の中で女性達に暮しもファッションも心も
「美しくあれ」と幸せに生きる道筋を示してカリスマ的な憧れの存在となった。
中原淳一さんという方は知らなくても
イラストを見たことがある人は多いかと思います。
今でもテレビCMにイラストが出てきたりしています。
この本は、1950年代の『それいゆ』『ジュニアそれいゆ』その他数々のスタイルブックの中から
ファッション評論家のピーコさんがセレクトしたものが掲載されていて、
ところどころでピーコさんの解説が書いてあります。
イラスト自体は昭和初期ぐらいのものですが、全く古さを感じません!
おしゃれの基本の基本が書いてあって、いつの時代にも通ずるものであるように思います。
私が特に参考にしたのが「配色ハンドブック」。
色の組み合わせを指南するだけでなく、微妙な色のさじ加減で
どのように印象が変わるか、丁寧に、そして分かりやすく書かれています。
「〇〇との組み合わせは落ち着かず、もう一色黒を交えたい」とか、
「〇〇と組み合わせる場合、濃い目でないとお互いが引き立たない」とか。
流行は時代と共に変わっていくものですが、やっぱり基本があってこそ、
素敵に見えるのだと思うのです。
この本は女性が美しく見えるシルエットや色合わせ、小物使いが丁寧に書かれていて、
このルールを軸にファッションを考えれば間違いないのでは、と思わされます。
また、本の中の中原淳一さんの語りかけてくるような言葉遣いが美しい。
読み手のこちらも少し背筋が伸びてしまう、そんな美しい本です。
おおたうに「美女図鑑」
こちらは偶然古本屋さんで見つけたものです。
なんとなくパラパラめくってみると「この人と私、同じこと考えてるぅぅ!」と
思ってしまい、思わず購入しました。
おおたうにさんは、ファッションをテーマにしたイラスト&エッセイが人気の
イラストレーターです。
彼女のイラストはすっごく可愛くてお洒落で、元々好きでした。
この本には、おおたうにさんの目線で語った美女たちが登場します。
ブリジット・バルドー、カトリーヌ・ドヌーブ、オードリー・ヘップバーン、
ツィッギー、エディット・ピアフ、越路吹雪などなどなど・・・
そして女優や歌手だけでなくココ・シャネルやマリー・クワントといったデザイナー、
さらには※ポンパドゥール夫人も!
※ルイ15世の公妾。1721年12月29日 – 1764年4月15日
彼女たちの人生の遍歴も丁寧に説明されていて、伝記としても大いに楽しめます。
知らなかった「美女」もたくさん掲載されていて、この本をきっかけに好きになった人も。
以前このブログでも書いた「イーディ・セジウィック」もその1人です。
https://furuimono-suki.com/edie-sedgwick/
たくさんの美女たちについて、可愛らしいイラストと、うにさんの手書きの文字で
ビッシリと丁寧に、美女たちに対する思いが書かれています。
その一言一言が、激しく賛同することばかり!!!
「昔の女優さんについて語っても誰も付いてきてくれない(´-`)」と、
ずっとヤキモキしていた私の心の友です!
(勝手に友達だと思って本当にすみません、、、)
美女談義で友達と話したくなると、この本を手に取ります(о´∀`о)
この本に書かれている女性が気になって、その方々に関する映画や本を見て、
そのファッションやインテリアに興味を持ち・・・という素敵なスパイラルをくれました。
これこそ私にとってバイブルかと。
ネットサーフィンも大好きですが、やっぱり本はいいですね。
1枚1枚丁寧にページをめくっていって、残りのページが少なくなっていく切ない感じ。
どんなにネットが普及しても、本屋さんだけはこの世から消えないで、と
切に願っております。
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