映画『繕い裁つ人』 人生に添い遂げられる服とは

ファッション

お友達から面白い漫画を教えてもらいました!
毎日せっせと読んでいます。

『繕い裁つ人』

【Amazonによる内容紹介】
祖母の志を受け継いで、その人だけの服、一生添い遂げられる洋服を作り続ける。
そんな南洋裁店の店主・市江と、彼女の服を愛してやまない百貨店企画部の藤井。
微妙な距離感を保ちながら関わる二人と、服にまつわる人々の思いを描き出す、優しい優しい物語です。




漫画もせっせと読みつつ、
映画化されていると知って、映画も見てみました。

中谷美紀さん主演。
頑固な職人気質な主人公にピッタリ!!

ロケ地は全て神戸。
レトロな喫茶店や雑貨屋さんが出てきて、レトロ好きにはたまりません!

そして、この作品の主題であるお洋服。
洋裁店の店主・市江の作り出す世界の美しいこと。
作中のトルソーにかかったお洋服は、昭和の時代に作られたような少し古いものです。

しかし、実際に着用すると全く古く見えない。
トルソーにかかっている時より、着た方がずっと素敵。

お洋服の持ち主たちは、年齢と共に変化する体型に合わせてお直しを依頼しながら
大事に大事にしています。
店主・市江も、年々柔らかくなる生地の良さはそのままに、みすぼらしく見えないよう
襟元などパリッとキメるところは仕立て直し、清潔感を足していきます。

ファストファッションとは真逆の世界。

私がヴィンテージ ファッションに惹かれる理由

この作品を見て、思い出したお洋服があります。
少し前に義母の知り合いからいただいたもの。

けっこう昔のものだと思います。
義母が「(私の4歳息子の)卒園式とか入学式にいいんじゃない?」と、譲ってくれました。

デザインがちょっと古いかなぁと思ったし、紺色の服ってほとんど着ないから
「いらないかも?」と頭をよぎりましたが、よく見るとタダモノじゃないオーラを発してる。

襟元のデコレーションも美しい。

着てみたら素敵なんじゃないか。
いや、私はこれを着てみたい。

先に頭をよぎったこととは裏腹に、思わず袖を通していました。

置いてあるより、着用した方がずっと美しい

贅沢に使われた生地が、私の動きに合わせてエレガントに揺れる。
膝上丈は子供っぽいかと思ったけれど、全体のバランスを見ると気にならない。

胸元のデザインも袖の透け感も上品。
うすーい肩パッドも入っているので、ほどよくカチッとしています。

後ろは少し長く、屈んだ時の配慮も。
オトナがパンツ見えそう、、なんてカッコ悪いですからね。

手首は単にゴムで縛っているだけでなく、クロスになっています。
細かいところもこだわっているなぁと感心しました。

昔の服って、とても立体的。平面で見た時と着た時の印象が全く違う。
最近のは、見ても、着ても、思った通り。
(もちろん悪いことではないけれど)

昔のお洋服の「見てるより着た方が断然美しい」という、
良い意味での裏切りに魅了されています。

しかし立体的に作るには贅沢に生地を使う必要もあるし、もちろん高い技術も。
そりゃ、高価なものになるのも頷けます。

簡単には捨てられない。お直ししても大切に着たい。

ヴィンテージのお洋服はよく補修の跡があります。
私はそんなところに、前の持ち主のストーリーが垣間見られて、好きなのです。
そしてそれを、さらに自分の体型に合わせてお直しすることも多々あります。

幸いにも近所にご高齢の女性が一人でやってらっしゃるお直し屋さんがあり、
その技術の高さに惚れ惚れ。そこにいつもお願いしています。

この人がいるから、引っ越せない(笑)
しかし、いつまで受けてくれるか・・・
町のお直し屋さん、本当に減ってしまって辛いです。。
裾上げとか簡単なお直しなら自分でやるけど、脇つめなどは今日明日で習得できないので
今から自分で勉強しようとは思えない(-_-)

お直し屋さんや仕立て屋さんが、過去の職業にならないことを切に願っています。

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